お知らせ・コラム
哀悼の気持ちと共に迎える新年の過ごし方【その1】
~ はじめに ~
新年は多くの人にとって希望と新たな始まりの象徴です。しかし、亡くなった人がおられる家族が迎えるお正月は、特別な意味を持ちます。喪中という期間は、故人の冥福を祈りつつ派手な行動を控える時期です。この期間は、通常、故人から二親等までの親族に適用されますが、特に親しい関係であった場合は三親等まで含むこともあります。この文章では、哀悼の気持ちを持ちながら新年をどのように過ごすべきかについて考えていきます。
~ 喪中とは何か ~
喪中とは、親族が亡くなった時に故人の冥福を祈りつつ、派手な行動を慎む期間を指します。これは、親族を失った悲しみを乗り越えるための大切な期間でもあります。喪中を過ごす際には、故人を偲びながら静かな新年を迎えることが重要です。一般的には、亡くなった人がおられる家族が迎えるお正月において喪中の風習が取り入れられます。
【喪中の期間】
喪中の期間は、かつては明治時代の太政官布告によって明確に定められていましたが、現在では一般的に1年とされています。ただし、地域や慣習により異なる場合もあります。例えば、一部の地域では喪中の期間を半年とすることもあります。重要なのは、亡くなった方への思いをきちんと持ち続け、その期間中は祝い事を避けるという心構えです。
【喪中における忌中】
喪中には「忌中」という概念があります。忌中とは非常に深い悲しみの中にある期間を指し、四九日までの事を指します。この期間中は外出をできるだけ控え、祝いごとを避けるなど、より慎重な行動が求められます。
一方、喪中は期中期間を含めた一年間を指しております。喪中期間中は故人を偲びつつ、家族や親戚との時間を大切に過ごします。これにより、亡くなった人がおられる家族が迎えるお正月も、故人への思いを胸に刻みながら静かに過ごすことが求められます。
~ 喪中のお正月の過ごし方 ~
【新年の挨拶】
喪中の期間中に新年を迎える際、新年の挨拶について考える必要があります。亡くなった人がおられる家族が迎えるお正月では、年賀状を控え、寒中見舞いを送ることが一般的です。これは、新年を祝うことが適切でないとされるためです。また、親しい友人や知人に対しては、口頭での「おめでとうございます」といった新年の挨拶も控え、丁寧に事情を説明して別の適切な挨拶を使うように心掛けます。
【お正月飾りと喪中】
喪中におけるお正月飾りについても注意が必要です。通常、お正月には門松やしめ縄、鏡餅などの飾り物を設置しますが、喪中ではこれらのお正月飾りを控えることが一般的です。これは、新年を華やかに祝うことが不適切であるとされているからです。お正月飾りを避けることで、故人の冥福を祈り、悲しみを静かに受け入れる時間を確保します。
【神棚封じとは】
喪中の期間中には「神棚封じ」という行事も行われることがあります。神棚封じとは、親族が亡くなった場合に神棚を一時的に閉じることを指します。神棚に白い布をかけて封印し、お神札の交換なども行いません。これは、神道の教えに基づき清らかさを保つための儀式であり、忌中から喪中の間に行うことが多いです。このようにして、神様に対する礼儀を尽くし、故人を悼む気持ちを示します。
【初詣と喪中】
喪中の期間中について初詣をどうするか悩む方も多いでしょう。一般的に、喪中の家族は神社への参拝を控えることが望まれます。これは神社が清浄を重んじる場所であり、喪中の間は家族の悲しみやそれに伴う穢れを避けるためです。代わりに、仏閣への参拝や自宅での追悼の時間を大切にすることが推奨されます。喪中の家族が迎えるお正月は、新年を迎えることの意味を深く感じ、故人を偲ぶ時間を大切にするための機会として過ごします。